年間300の開発実績
業界ナンバー1のアイテム数こそがサンコーの強みです。
サンコーはお客様毎のビジネスプランにマッチした製品をご提供するために、製品開発に積極的に取り組んでいます。お客様ごとでご使用環境や用途が異なり、形状・サイズ・色相など様々なご要望にお応えした結果、サンコーでは年間約250の新製品を開発しています。これらの開発実績が、サンコーのノウハウとなり高い設計技術を築いています。
開発数を裏付ける
一貫体制
製品設計から金型設計、金型製作、成形、二次加工までを社内一貫体制で実現することで、製品性能、金型精度、コストに対して絶対の競争力を有します。 また、金型については海外協力会社(韓国、中国)との連携を図り、国内で最終調整を行うことで、信頼性を有し、且つ低コストでの製作が可能です。 上海には資本提携したSSMCを有していますが、SSMC以外の協力会社開拓も積極的に進めています。
高い技術力
プラスチック加工のパイオニアとして培った金型技術・成形技術・加工技術は国内有数であり、ウェルドレス成形、ガスアシスト成形、発泡成形、異材質成形、塗装技術、加飾技術等々を駆使して、お客様の様々な要求に対応いたします。 CAEを用いた解析技術を有していることから、金型製作前に構造解析、流動解析、反り解析を施した万全の製品設計が可能です。 また、CAD、CAMにより効率的な金型製作が可能となります。
開発秘話
マドコン
◆透明の素材は中身が透けて見える半面、衝撃に弱いという弱点が
主にスーパー等の流通業において側面が透明で内容物が外から見えるオリコンが活躍しています。店舗での品出し作業の際、どの棚に陳列するものなのかがコンテナを開けることなく分かり、作業の効率化に繋がっています。
しかし、透明性に優れた材料は衝撃に弱く、作業中に誤って破損させることがありました。特にコーナー部の破損の頻度が高い状況でした。
◆耐衝撃性と視認性を両立
金型構造と成形方法を複合的に研究し、マド部を一体成形する方法に辿り着きました。機械的強度と、透明性に優れた材料とを一体成形することで、マド部を耐衝撃性に優れた材料が取り囲む「フレーム構造」とし、高強度と視認性を両立しました。
また、フレーム部とマド部の境界面を単純な面当たりではなく、できるだけ溶着面積がとれる構造にしたことで、マド部が輸送中や操作中に外れることがない高い溶着強度を実現しています。
また、オリコンを構成する各パーツの接続には、一体型係合機構を新たに採用し、強度的に優れたものになっています。
その結果、今までにない独自の意匠を持ったオリコンにしました。
◆従来のオリコンから1歩も2歩も先行く数々の特長
○側面に(フタ付きはフタにも)“透明マド”を一体成形。マドは一体成形されているため、外れません
○7色のカラーバリエーションで現場を明るくし、色による内容物管理をサポートします
○4面に逆アーチ形状の持ちやすい手掛けを設置
クミコン
◆自動車部品輸送容器に求められる大型化、軽量化、サイズ統一化
近年、自動車用部品は、ある程度までアッセンブリした部品での納入が増えており、部品の大型化が進んでいます。大型化により、部品の重量が増えています。加えて労務改善の一つとして、容器1単位の重量が制限され、女性の作業者も増えていることから、物流容器は大型化と軽量化が求められるようになりました。
また、これまでの大型容器は各部品メーカーが自由なサイズのダンプラ製ボックスで各自動車メーカーに納入しており、段積み強度が弱い、品種が多すぎる、破損しやすい、などの問題がありました。
◆パーツ化し組み立てるコンテナ
コンテナの底面を含む各辺をパーツ化し、組み立て式にすることで、大型で軽量、且つ高強度を実現しました。パーツ化することで、樹脂の流れる距離を短くすることができ、一体成形品より薄肉とし、軽量化できました。さらに、最も負荷のかかるコーナー部にジョイントを集約し、ダブルウォール構造とすることで、剛性と耐衝撃性を向上させました。これにより一体型コンテナを上回る必要十分な強度を確立しました。
また、サイズを従来から自動車部品輸送に使われる“TP規格”を採用することで、従来から使用されている他のTP規格コンテナとも問題無く積み重ねができ、安全に輸送できるようになります。
さらにパーツの組み合わせでサイズバリエーションが増やせ、また、破損しても該当パーツのみの交換ができ、安価に、長く使えます。オールプラスチック製ですので、リサイクルも容易です。
◆画期的構造の“クミコン”の特長
○同サイズの一体成形品と比較し、約30%~60%の軽量化を実現
○コーナー部のジョイントとダブルウォール形状で強固な構造となり、一体成形品を上回る耐衝撃強度を実現
○耐荷重はダンプラ製の約3倍(※社内試験結果)
○パーツの組合せでバリエーションが増やせ、比較的安価に内容物にマッチしたサイズの製造が可能
○ダンプラ製と比較して破損が少なく、安定した段積みが可能で、荷崩れなどの事故や不良品発生の防止に繋がる
○オールプラスチック製のため、作業場の床面への傷付きを防止。また、廃棄時に分別の必要がなく、そのまま資源としてリサイクルが可能
◆2018年グッドデザイン賞受賞製品
プラモジュール
◆自動車部品の輸出入に使用する鉄製ボックスパレットの樹脂化
自動車部品の輸出入において使用されるコンテナの中に大型の鉄製ボックスパレットがあります。40ft海上コンテナ内寸を分割したサイズ設定で10モジュール用、8モジュール用など数種類の規格サイズがあります。
しかし鉄製のため、錆・塗装剥離・重いため組み立て作業のし難さなどの問題を抱えていました。
◆鉄製から樹脂製へ
海上コンテナサイズに適したオリタタミ式ボックスパレットを樹脂製に刷新しました。鉄製と比較して各パーツ重量を約40%軽量化したため、組み立て、折りたたみ作業がし易く、作業時間を1/4にまで短縮しました。
各辺を別成形し熱溶着にて一体側面板とする新技術を使用し、外面、内面共に凹凸の少ない美しい外観としました。それにより、鉄製ボックスパレットにはない清潔感があり、内容物の品質を落とすこともありません。
また、組み立て時に使用するロックは、工具を使用せず、且つ繰り返し使用ができます(従来の鉄製は組み立てにボルトを使用)。
海上コンテナに10列×2列×3段積み(折りたたみ時:12段積み)ができる10モジュールサイズです。(参考:40ft海上コンテナ寸法(L×W×H):12000×2340×2280mm(W×Hは扉部))。
◆樹脂製ならではの特長
○側面(ガワ)パーツは、内容物が入った状態で取り付け・取り外しができるため、内容物の収容作業がし易くなっています
○自動車部品輸送に使用されるF-Boxが効率的に収納できる有効内寸設定です
○ロック状態を目視可能な穴をガワの側面に設置。ロック忘れを防止します
○フォーク爪用と地面用の滑り止めを設置しました
○最大積載物荷重:1000kg
合理的な嵌合システム
サンコーでは物流効率をより良くするため、容量の異なるコンテナを平面積は同一で積み重ねが可能なシステムを確立しています。このシステムにより保管スペースの削減や輸送効率の向上など様々なメリットを実現できます。
また、単なる棒積みではなく、井桁積みやハーフコンテナの段積みが可能な製品もあります。さらにコンテナの相互嵌合を追求したTP規格コンテナは自動車関連業界で高い評価を得ています。